ゆかりは、緒方に、さっき見た、奇妙なものの話しをした。
「くも?あのクモですか?」
緒方は、指をくねくねさせた。
「以前、図鑑で見た事があるんです。胴体があってそこから触手のような脚が出てる奴」
「捕虫グモですね。でも、あれはせいぜい数センチ」
「私が見たのは、少なくともその10倍くらいはあった」
ゆかりは、木と木の間にへばりついてたそれを思い出していた。
緒方は、目を閉じた。
「グロテスクな男性器を持つ少年と老人、そして巨大なクモ。すべてゆかりさんの幻覚として考えられたらどんなにか楽だろう」
ガサッ!音がした!