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2007年02月 アーカイブ

2007年02月02日

やっぱり、グエムルはよい!

韓国映画史上、最高の動員を記録した「グエムル」。

DVDで発売された。

早速、購入し、じっくりと検討してみる。

このブログの本題である、新しい怪獣ものの創作のヒントにしようかと思ってである。

結論として、このタイプの怪獣映画は、グエムルだけで充分かなと思った。

竹内義和と藤沢とおるが考える怪獣は、想像を絶するものにしたいのである。


2007年02月04日

「メタルフォース」の先便!

ブログのコメントは、じっくり読ませていただいている。

新しい怪獣物語のアイディアは、みんなの意見も参考にさせてもらうつもりだ。

で、そのコメントの中に、怪獣を道頓堀で戦わせたらというのがあった。

文句なく面白い。しかし、それは、今開発中の僕の作品「メタルフォース」で、すでに使用しているのである。

メタルフォース同志の激突が道頓堀で展開し、その後通天閣に至る。

これは、「メタルフォース」のセントラルアイディアなのだ。

自分の作品で先便をつけていたわけで、つくづく新しい怪獣物語は難しいと思うが、楽しみでもある。


2007年02月07日

怪獣好きは、トラウマか?

どうして、怪獣好きになったのか、自分で考えてみることがある。

答えは、いつも同じだ。

要は、「なんとなく」なのである。

いつの間にか好きになり、気がつけば、この年になるまで好きであり続けてるわけだ。

自分の記憶では、小学校に入学した時には、明確に好きだったし、
その以前からも、怪獣には興味を持っていたと思う。

そういえば、小学一年生の頃、家の近所に映画の看板が貼られていて、
その看板を見たさに、遠回りをして学校に通ってたことがある。

「原子怪獣と裸女」「美人島の巨獣」「吸血原子グモ」の三本立ての看板だった。


2007年02月11日

資料を整理していたら・・・

かって、考えてた「怪獣物語」のプロットが出て来た。

ひとつは、「マタンゴ」という、昔の東宝怪人物のリメイク。

もうひとつは、僕のオリジナルの「M」なる作品。

どちらも、面白いが、「M」の方がユニークだ。正直、怪獣物なのに、映像化もコミック化も不可能に近く、小説でしか成り立たない話なのである。

かいつまんで、そのストーリーを紹介していきたいと思う。


明日からのブログに、乞う御期待を!


2007年02月12日

「 M 」第一回

さて、今回から、約束通り「M」というオリジナルの怪獣物語のあらすじを紹介していきたいと思う。

展開上、冒頭部分は、「どこが、怪獣物語なの?」と思うはずだが、
そこはあわてずに付き合ってほしい。

前回にも書いたが、この作品は映像化不可能の内容ということを理解して読んでもらいたい。

中田ゆかりは、S大出身の才援で、大手の代理店に秘書として就職した。

しばらくは、順調に職務をこなしていたが、上司からのセクハラに悩まされはじめる。

それは、言葉で責められたり、いきなり抱きすくめられたりといったものではなく、



2007年02月13日

「 M 」二回目

彼女の前で、さりげなくいちもつを晒すというたぐいのものだった。

ゆかりは、悩んだすえに会社内にある診療所の精神科医に相談した。

ゆかりは、そこで「男性恐怖」と診断された。

しかし、その医者までが、自らのものを見せつけてきたことで、ゆかりは、会社を辞める決意をする。

それからというもの、ゆかりは、すれ違う男性にまで恐怖を覚え外を歩くことすら出来なくなった。

このままではいけない。ゆかりは、静養を兼ねて和歌山の田舎に旅をしようと考えた。   

つづく



「 M 」三回目

田舎の雛びた温泉宿で、ゆっくりしたい。ゆかりが、願ったのは、セクハラじみた男のいない世界、それだけだった。「湯治屋」そんな名前の旅館。70を越えた夫婦と、6才くらいの男の子だけの宿だった。ゆかりは、ほっとして、ゆっくりと温泉につかった。皺だらけの老夫婦は、性とはほど遠い存在で、男の子もオスを感じさせなかった。たけしという名の男の子は、「おねえちゃん!」といいながら、湯船に入って来た。いじらしく、可愛いかった。ゆかりは、目を細めてたけしを見た。「!?」ゆかりは、目を疑った。

2007年02月16日

「 M 」四回目

嗚呼、その股間!そこには、幼い子供のそれではなく、まがまがしい大人のそれが、まるでエイリアンの亜生体のごとく、ゆらゆらとゆらめいていたのであった。満面の笑みをたたえて近付くたけし。ゆかりは、悲鳴をあげ力一杯たけしを突き飛ばした。

老夫婦は、頭を打ったたけしを寝床に寝かせ、ゆかりと向かい合っていた。ゆかりは、ひたすら謝っていたが、夫婦は一言も発せずにじっと彼女を見つめていた。微かな寝息をたてているたけしは、天使のような表情をゆかりに向けていた。この子が?ゆかりは、唇を噛み締めた。


「 M 」五回目

その夜、ゆかりは、旅館の布団の中で、眠れぬ時をすごしていた。汚れを知らないたけし君を、まるでケダモノであるかのように突き飛ばした自分。会社の精神科医にいわれた「男性恐怖症」、それを治すためにこんな田舎にやって来た。なのに、子供の股間までが、大人のそれに見えてしまう。症状は、よりきつくなってるみたいだ。布団の中で、寝返りをうった時、ふいに外で音がした。ゴト。ゆかりは、立ち上がると、障子をあけ、音の出どこに目をやった。そこは、小さな庭で、おもやのあかりが薄く差し込んでいた。お爺さんが、立っていた。

「 M 」六回目

お爺さんは、庭にある大きな石を手に持ち、それを草むらの中に投げ入れていた。その度に、ゴトっと鈍い音がした。お爺さんは、先ほどまでの柔和な表情ではなく、眉間に皺を寄せ、取り憑かれたような顔で、ひたすら石を投げ入れていた。驚いたことに、下半身は丸出しで、ゆかりの見たくないものが、露出していた。しかもそのイチモツは、老人のそれではなく、精力にあふれた若者以上に、雄雄しく天を向いて屹立し、呼吸するかのように脈うっているのだった。ゆかりは、喉から吐き出されようとした悲鳴を飲み込んだ。 「見たな!」

「 M 」七回目

翌日。ゆかりは、田舎町のはずれにある小さな診療所にいた。若い男性の医師ということで足がすくんだが、それよりも、自分の神経をまともに戻したい。ゆかりは、旅館での出来事を洗いざらい話した。たけし君の事、お爺さんの事。「見たな!」と叫んだあと、股間がコブラのごとく首をもたげたように見えた事も告げた。「症状は、どんどん進行してるみたいなんです。幻覚がリアルになって」ゆかりがそういうと、「とりあえず、安定剤を処方します。ただ、少しおかしいですね」緒方医師は、そういって、ゆかりを見た。

2007年02月17日

「 M 」八回目

「男性器の幻覚に襲われる。まさに、これは精神的なものです。ゆっくり、休んで、安定剤を服用し、何もかも忘れなさい、といいたいところです。でも、少しおかしいのですよ」緒方医師は、しきりと顔を振った。「何が、おかしいのですか?」ゆかりは、問うた。「湯治屋でしたよね。お泊まりの旅館は?あそこには、たけし君くらいの子供はいます。でもね、老夫婦はいないんです。たけし君の父母はいますが、お爺さんやお婆さんはいないはずです」緒方医師がそういうと、ゆかりは目を見開いて「あれは老夫婦です!」憤然とそういった。

2007年02月18日

「 M 」九回目

「だって、どう見てもお爺さんだし、お婆さんなんです」「実は、僕も混乱してるんです。貴方は、男性恐怖症かもしれない。だけど、そうだとしても、中年夫婦が老夫婦に見えるなんてないはず」緒方医師は、ゆかりを車に乗せた。ある事を確かめるためだ。湯治屋の老夫婦は、去年亡くなった。裏山の崖から足を滑らせ、強く頭を打ち死亡した。最後を看取ったのが緒方だったのだ。「老夫婦の墓が村の外れにある。そこで確かめる」緒方の言葉に、ゆかりが反応した。「墓を暴くっていうの?」緒方は、無言のままうなづいた。

2007年02月19日

「 M 」十回目

緒方の車は、村のはずれにある荒涼たる空き地に着いた。

墓らしきものは何も無かった。

緒方は、車を降りると、スコップでしかるべき場所を堀り始めた。

この村では、この場所で死体を焼き、身内の要望があればこの場所に直接埋めるのだと緒方はいった。

「ここに老夫婦の死体があれば、どういうことになるの?」

ゆかりは、問うた。

「湯治屋にいる夫婦は、老夫婦でないことになる」

緒方は、手を休めず答えた。

「ここに埋まってる遺体が老夫婦のものだと証明できるの?」

「言ったろ。二人は頭を強く打って亡くなった。その傷痕が目印だ」


「M」十一回目

緒方の手に当たりがあった。

「あった!」

緒方は、スコップを置くと指で土を掘りだした。

中から不気味な色合いの物が現れた。

骨だ!頭蓋骨を緒方は、持ち上げた。そのひだりがわに陥没があった。

ゆかりは、緒方を見た。

「やっぱりな」

緒方は、そういうと遠くを見つめた

「老夫婦の死体なのね?」

「まちがいない」

「じゃあ、あの旅館の夫婦は何者なの?たけし君もおかしいっていうの?」

ゆかりは、悲痛な声を出した。

緒方は、ゆかりを見ると、

「ひょっとしたら、貴方は、病気ではないかもしれない。今いえることは、一人で旅館に戻らない方がいいってことだ」

緒方の車で、旅館に向かっていた。とりあえず、緒方が一緒に来てくれることになった。

緒方も旅館で確かめたいことがあるという。直接、その夫婦に会いたいというのだ。

ゆかりは、少し安心した。一人では、あの旅館に戻れない。あの死体を見たばかりなのだ。

ゆかりは、窓の外を流れていく針葉樹の林をボーっと眺めていた。

「!?」

その時だった。ゆかりは、窓ガラスに顔を押しつけた。

高い木のてっぺんに何かがいたのだ。走ってる車からだったから、はっきりとは見えなかった。

ほんの一瞬、ゆかりの目にうつったもの。触手を四方八方に伸ばした巨大な蜘蛛のようなシルエットが、木の枝と枝の間にへばりついてるように見えたのだ。


「 M 」十二回目

湯治屋の部屋で緒方とゆかりは向かい合って座っていた。

緒方は、お茶を運んで来たお婆さんをじっと見つめた。

確に、婆さんだ。この人が、この旅館の若奥さんの松子とは思えない。

部屋を出ていくその人に、緒方は声をかけた。

「松子さん!」

呼ばれた、老婆は入り口で足を止め、ゆっくりと緒方に振り向き、微妙な笑みをもらした。出ていく老婆を見送りながら、緒方はしきりに首をひねった。

「ゆかりさんの言う通り、どう見ても婆さんだ」

緒方の言葉に、うなづきながらも、ゆかりはもっと気になることがあった。あの奇怪な生き物の事だった。


2007年02月20日

「 M 」十三回目

ゆかりは、緒方に、さっき見た、奇妙なものの話しをした。

「くも?あのクモですか?」

緒方は、指をくねくねさせた。

「以前、図鑑で見た事があるんです。胴体があってそこから触手のような脚が出てる奴」

「捕虫グモですね。でも、あれはせいぜい数センチ」

「私が見たのは、少なくともその10倍くらいはあった」

ゆかりは、木と木の間にへばりついてたそれを思い出していた。

緒方は、目を閉じた。

「グロテスクな男性器を持つ少年と老人、そして巨大なクモ。すべてゆかりさんの幻覚として考えられたらどんなにか楽だろう」

ガサッ!音がした!

2007年02月21日

「M」十四回目

音は、廊下から聞こえた。緒方は、あわてて障子を開けた。

廊下の奥に、そいつはいた。数十センチほどの不気味な物体。

ゆかりが、目撃した奴にちがいない。ゆかりは、幻覚など見てなかった!

回廊の右にそいつは曲がった。刹那、緒方は、ハッキリとそいつの姿を見た。

ぶよぶよとした胴体にいくつもの触手が出ていた。その触手をムカデのようにうごめかせ、緒方の視界から消えていった。

緒方は、ゆかりにあることを話し始めた。
「僕は、貴方が精神的に病んでてほしかった。貴方が見たものは、すべて幻覚だと思いたかった」

緒方の話しは、続いた。実は、この田舎で精神疾患らしき人間が、ここ数ヶ月に頻出していたのだという。

そのほとんどが、父や母が、父や母でなくなった気がするというものだった。若い女性からの訴えが大半だった。

2007年02月22日

「 M 」十五回目

「ある日、自分の身内が他人に感じてしまう。思春期の女性によくある症例だ。一人が、そんな話しをすると私もそうだと思いはじめる。つまり、集団ヒステリーの一種だ。今回の訴えもその類だと僕は、思っていた。貴方の訴えを聞くまではね」緒方は、頭を振った。「いや、今、あれを目撃するまでは、貴方もヒステリーの一人だと思い込もうとした」「私が見たものは、全部本当のことだったの?たけし君の股間も、あのクモも?」ゆかりは、緒方の目を見た。「『盗まれた街』って知ってるかい?」緒方は、聞いた。

「 M 」十六回目

「『盗まれた街』?」ゆかりは、わからないという顔をした。「ジャック・フィニィという作家の小説だけど、ある村の住人が、自分の親が親と思えないと言い出す。見掛けも性格も同じだけど、何かがちがう、と。結局、宇宙から飛来した寄生生物が取り憑いてたって話しだ」「今回の事もそうだと?」「そうは、いってないよ。作家の絵空事が現実に起こるなんて有り得ないと思ってる。ただ、可能性はゼロではない」緒方は、ここ数ヶ月の間に診療所を訪れ、ゆかりのような相談した女性のカルテをパソコンにアップした。12名も登録されていた。

2007年02月25日

藤沢とおるさんと打ち合わせ!

秋葉原で挙行された「漫力」に、お客さんとして藤沢とおるさんが来てくれた。打ち上げの席で、軽く打ち合わせをさせてもらった。「怪獣ブログ」をより充実させようと誓いあった。今後、月一くらいのペースで藤沢さんと会合を持ち、その様子をこのブログにアップしていこうと思うので、お楽しみに! 「M」の十七回目も楽しみに、ね。

「 M 」十七回目

緒方は、自分の中に、ある仮説が芽生えてるといった。ゆかりは、聞かせてとせがんだ。緒方は、今はいえないと唇を噛んだ。あまりにも突拍子のない仮説だといった。ただ、自らの仮説を確かめたいのだといい、ゆかりを誘って廊下へと出た。たけし君の部屋に向かった。「あの奇妙な生物は、この角を曲がった。僕の予想では、あれはたけし君の部屋にいるはずだ」緒方は、真剣な表情でゆかりを見た。「どうして?どうして、あいつがたけし君の部屋に?」「今は、何も聞かないでくれ。僕も、自分の考えに納得してないんだ」

2007年02月26日

「 M 」十八回目

緒方は、あとは何もいわず薄暗い廊下を進んだ。長い廊下の突き当たりに、たけし君の部屋がある。「やはり、居た!」緒方は、背後にゆかりをかばった。ゆかりは、その背中越しに、そいつを見た。暗いとはいえ、庭から差し込む明かりで物の形は、ハッキリとわかる。天井の隅に、へばりつくようにしてそいつは居た。嗚呼、その形!クモ!巨大なクモ!いや、クモではない。確に、四方に伸びた触手は、クモのそれである。だが、胴体は、クモというより、ウジ虫に近い。茶褐色に近い肌色、うねうねとうねる気味悪い筒状の先が鎌首になっていた。

2007年02月27日

「 M 」十九回目

気味悪いその物体は、いくてもの触手をうごめかせて壁を伝い降りて来た。鎌首は、もたげたままで、こちらの様子を伺っているかのようだった。とん、と廊下に着地すると、鎌首の先の合わせ目のような溝からシュッと息らしきものを吐いて、後退りした。向こうには、たけし君の部屋の障子があった。「くそっ!」緒方は、叫ぶと物体に飛び付こうとした。シャアッ!物体は、あきらかに鳴き声をあげると、その場から1mほど飛び上がり、緒方の背後にへばりついた。触手の先が鈎針のようになっていて、それを緒方の肩口に食い込ませた。